ヘアセットの仕上がりを格上げする「ベース剤」とは?正しい選び方と使い方
ワックスやジェルをつけても、なぜか髪がまとまらない。時間が経つとすぐにスタイルが崩れてしまう。そんな悩みの原因は、スタイリング前の「ベース作り」にあるかもしれません。プロの仕上がりと、セルフセットの差を生む鍵、それが「ベース剤」です。この記事では、ヘアセットの土台を作るベース剤の重要性から、その選び方、正しい使い方までを詳しく解説します。
なぜヘアセットにベース剤が必要なのか?
ベース剤は、例えるならメイクにおける化粧下地のようなもの。スタイリング剤をつける前にひと手間加えるだけで、仕上がりに大きな差が生まれます。
スタイリング剤のノリと持ちを良くする
ベース剤で髪のコンディションを整えることで、ワックスやジェルといったスタイリング剤が均一に馴染みやすくなります。結果として、スタイルが長持ちし、一日中きれいな形をキープできます。
ドライヤーやアイロンの熱から髪を守る
多くのベース剤には、熱から髪を守る「ヒートプロテクト効果」があります。毎日のドライヤーや、時にはヘアアイロンを使う男性にとって、スタイリングによる熱ダメージを軽減してくれる心強い味方です。
髪の質感をコントロールする
パサついた髪に潤いとツヤを与えたり、ペタッとしやすい髪にハリとコシを与えたりと、ベース剤には髪の質感を理想の状態に近づける効果があります。これにより、スタイリングの完成度が格段に向上します。
メンズヘアセットに使えるベース剤の種類
ベース剤には様々なタイプがあり、髪質やなりたいスタイルによって使い分けるのがおすすめです。
ヘアオイル
- 特徴
髪にツヤとしっとりとしたまとまりを与えます。乾燥による広がりや、ダメージによるパサつきが気になる髪に最適です。少量で効果を発揮しますが、つけすぎると重くなってしまうため量には注意が必要です。 - 向いている髪質・スタイル
乾燥毛、ダメージ毛、硬い髪の方。ツヤ感のあるセンターパートやパーマスタイルに向いています。
ヘアミルク(ヘアクリーム)
- 特徴
水分と油分をバランス良く髪に補給し、柔らかくしなやかな質感に整えます。オイルほど重くならず、ベタつきが少ないため、自然な仕上がりを好む方におすすめです。 - 向いている髪質・スタイル
軟毛から普通毛の方。ナチュラルなマッシュスタイルや、サラッとした質感のスタイルに。
ヘアミスト(ブローローション)
- 特徴
液体状で髪に素早く浸透し、ハリやコシを与えます。根元の立ち上がりをサポートする効果が高く、ボリュームアップしたい場合に最適です。軽い使用感で、重さを出したくない方に向いています。 - 向いている髪質・スタイル
軟毛、細毛、猫っ毛の方。ボリュームを出したいショートスタイルや、ふんわりさせたいスタイルに。
ベース剤の正しい使い方とタイミング
ベース剤の効果を最大限に引き出すには、使うタイミングと付け方が重要です。
使うタイミングは「タオルドライ後」
シャンプー後、タオルでしっかりと水気を拭き取った「濡れた髪」に使うのが最も効果的です。濡れた髪はキューティクルが開いているため、ベース剤の保湿・補修成分が内部まで浸透しやすくなります。
適量を手に取り、毛先中心に馴染ませる
製品によって異なりますが、まずは少量(オイルなら1〜2滴、ミルクなら1プッシュ程度)から試しましょう。手のひら全体に伸ばし、根元や頭皮を避けて、傷みやすい毛先から髪の中間にかけて馴染ませます。
コームでとかして均一に
ベース剤をつけた後、目の粗いコームで髪全体を優しくとかすことで、成分をムラなく均一に行き渡らせることができます。この一手間で、仕上がりの質が変わります。
その後、ドライヤーで乾かす
ベース剤を馴染ませた後、ドライヤーで髪を乾かします。熱を加えることで成分が髪に定着し、ヒートプロテクト効果も発揮されます。この段階で、理想のシルエットの土台を作りましょう。
最高の「ベース」は、プロの技術で作られる
どんなに良いベース剤を使っても、髪そのものの状態が悪かったり、カットが整っていなかったりすれば、その効果は半減してしまいます。
カットこそが究極のベース作り
プロの理容師は、お客様が自宅でスタイリングしやすいように、まとまりやすく、動きが出やすいように髪の「ベース」をカットで作っています。究極のベース剤は、優れたカット技術そのものと言えるかもしれません。
髪の悩みの根本解決
パサつきや広がり、ダメージといった悩みは、ベース剤で一時的に抑えるだけでなく、理容室で受けられるサロントリートメントや髪質改善メニューによって、髪の内部からケアすることが可能です。
あなたに最適なベース剤をプロが選定
数ある製品の中から、自分の髪質に本当に合ったベース剤を見つけるのは大変です。プロの理容師は、あなたの髪を直接診断し、最適なアイテム選びを手伝ってくれます。
まとめ
ヘアセットの前にベース剤を使うという一手間が、あなたのスタイリングをプロの領域へと近づけてくれます。髪質やなりたいスタイルに合わせて最適なものを選び、日々のセットにぜひ取り入れてみてください。そして、ベース剤の効果を最大限に引き出し、髪そのものの悩みを根本から解決したいと願うなら、ぜひ一度、メンズヘアのプロにご相談ください。あなたの髪に最高の「ベース」を仕込むお手伝いをさせていただきます。