メンズヘアセットの「ガチガチ」を極める|崩れないのに自然に見せる方法
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「せっかく朝にセットした髪が、午後にはもう崩れている」「風や汗でスタイルが台無しになるのは、絶対に避けたい」そんな思いから、ヘアスタイルを「ガチガチ」に固めたいと考える男性は少なくありません。しかしその一方で、スタイリング剤を付けすぎて、不自然にバリバリになったり、まるでヘルメットを被っているかのように見えてしまったり、という失敗を経験したことがある方も多いのではないでしょうか。この記事では、多くの男性が求める「崩れない」というメリットはそのままに、「不自然さ」をなくす、プロが実践する「良いガチガチ」の作り方を詳しく解説していきます。
Contents
「良いガチガチ」と「悪いガチガチ」の違いとは?
同じ「ガチガチ」でも、目指すべき理想のスタイルと、避けるべき失敗例があります。まずは、その違いを明確にしておきましょう。
目指すべき「良いガチガチ」
- 見た目は自然、でも崩れない
髪の根元部分がしっかりと固定されており、全体のシルエットは一日中キープされます。しかし、毛先にはわずかな動きや柔らかさのニュアンスが残っており、見た目は作り込みすぎていない、自然な状態です。 - 清潔感がある
スタイリング剤が髪全体に均一に付着しており、ベタつきや、乾燥による白い粉などが出ていません。ツヤがある場合でも、品のあるウェットな質感に留まっており、清潔感が感じられます。
避けるべき「悪いガチガチ」
- ヘルメットのような不自然さ
髪の毛全体が一体化してしまい、全く動きがなく、風が吹いても微動だにしない。まるでヘルメットを被っているかのように見える不自然な状態です。 - 不潔な印象
スタイリング剤の付けすぎで髪が油っぽくベタついていたり、手で触ると白い粉がポロポロと落ちてきたりする状態です。清潔感がなく、周囲に良い印象を与えません。
「崩れない」を叶えるヘアセットの基本手順
それでは、「良いガチガチ」、つまり「崩れないのに自然なスタイル」を作るための、具体的なスタイリング方法を見ていきましょう。
最強の土台は「ドライヤー」で作る
- 根元の完全乾燥が絶対条件
髪に少しでも水分が残っていると、スタイリング剤のキープ力は半減し、時間が経つと湿気でスタイルが崩れる原因になります。まずは髪を根元からしっかりと濡らして癖をリセットした後、ドライヤーで根元から完全に乾かすことが、全ての土台となります。 - 冷風で形をロックする
立ち上げたいトップの根元に温風を当てて形を作り、最後にその部分に冷風を当てることで、髪表面のキューティクルが引き締まり、作った形が髪に記憶されます。このひと手間が、スタイルのキープ力を大きく左右します。
スタイリング剤の選び方と使い方
- キープ力重視ならジェルかスプレー
一日中、微動だにしない完璧なスタイルを作りたい場合は、ジェルやグリースで髪全体を固めてしまうのが最も効果的です。ワックスを使って動きのあるスタイルを作りたい場合は、仕上げのハードスプレーが不可欠になります。 - 「根元」を狙って付ける
ヘアスタイルを支えているのは、毛先のディテールではなく、髪の「根元」です。スタイリング剤を付ける際は、毛先だけでなく、スタイル全体の支柱となる根元部分に、しっかりと付けることを意識しましょう。
最終兵器「ハードスプレー」を使いこなす
- 二段階で固定する
まず、髪から20cmほど離した位置から、完成したスタイル全体にふんわりと吹きかけ、表面を軽くコーティングします。次に、特にキープしたい前髪やトップの根元部分を指で少し持ち上げ、その部分を狙って、少し近い距離からスプレーを吹きかけます。これにより、髪の内側に強力な支柱ができ、一日中スタイルが崩れません。
「不自然なガチガチ」を避けるためのコツ
キープ力はそのままに、より自然に見せるためのテクニックです。
スタイリング剤は少量から
- 付けすぎが不自然さの原因
ベタつきや、ヘルメットのような質感になってしまう最大の原因は、スタイリング剤の付けすぎです。どんな時でも、「少し足りないかな?」と感じるくらいの少量から始め、必要であれば、後から少しずつ足していくことを徹底しましょう。
毛先に「遊び」を残す
- 根元を固め、毛先は動かす
スタイル全体をコンクリートのように固めてしまうのではなく、「根元はしっかりと固めてシルエットをキープし、毛先は少しだけ動く余地を残す」という意識を持つと、自然な仕上がりになります。ワックスでセットした後、ヘアスプレーは根元中心にかける、といった使い分けが非常に有効です。
究極の「崩れないスタイル」はカットで作られる
セルフセットのテクニックも重要ですが、毎日のスタイリングを劇的に楽にし、かつ崩れにくいスタイルを手に入れるための最も確実な方法は、プロの理容師による、土台作りそのものにあります。
最小限のスタイリング剤で済む「ベースカット」
- 骨格と髪質に合わせた設計
私たちプロの理容師は、お客様一人ひとりの骨格や髪質、そして生え癖といった全ての要素を緻密に計算し、そもそもスタイルが崩れにくい、安定した土台を「カット」で作ります。ドライヤーで乾かすだけで基本的な形が決まるため、使用するスタイリング剤の量を最小限に抑えることができ、結果として自然な仕上がりになるのです。 - 再現性の高い技術
プロが作る崩れないスタイルは、サロンでしか実現できない特別なものではありません。お客様自身が、ご自宅で、簡単な手順で毎日それを再現できること。その「再現性の高さ」こそが、本当に優れたカットの証です。
「パーマ」で形状を記憶させる
- 最強のキープ力を手に入れる
髪が細くてすぐに立ち上がりが潰れてしまう、あるいは直毛すぎて動きがキープできない、といった方には、「パーマ」が究極の解決策となります。髪自体にカールや立ち上がりを形状記憶させてしまうことで、汗や湿気にも負けない、最強のキープ力を手に入れることができます。
あなたに最適な「キープ術」を伝授
- プロによるスタイリング講座
私たちは、ただ髪を切るだけではありません。お客様の髪質と、新しくなったヘアスタイルに最適なスタイリング剤は何か、そして、それをどのように使えば「崩れないのに自然に見える」理想のスタイルを作れるのか、プロが持つ全ての技術と知識を、お客様一人ひとりに合わせて丁寧にレクチャーします。
まとめ
メンズヘアセットにおける「ガチガチ」には、目指すべき「崩れないのに自然なスタイル」と、避けるべき「不自然で不潔に見えるスタイル」の二種類が存在します。正しい手順とコツを踏まえれば、セルフでも理想のスタイルに近づくことは可能ですが、その完成度を究極まで高め、毎日の手間を省く方法は、プロの理容師による計算され尽くした「カット」や「パーマ」に他なりません。もう、夕方鏡を見て、スタイルの崩れにがっかりする一日から、解放されませんか。プロの技術が、あなたに揺るぎない自信を与えます。
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