【メンズ】髪の横の広がりはドライヤーで抑えられる?プロが教える正しい乾かし方と根本対策
はじめに
お風呂上がり、ドライヤーで髪を乾かしていると、サイドの髪がまるで爆発したかのように横に大きく広がってしまい、毎晩のように憂鬱な気分になってはいないでしょうか。「乾かさなければもっとひどいし、乾かすと広がってしまう…」そんなジレンマを抱えている方も少なくないかもしれません。実は、その毎日の何気ないドライヤーの使い方一つで、髪の広がりは良くも悪くも大きく変わるのです。この記事では、プロの視点から、髪の広がりを抑えるための正しいドライヤーの使い方と、より本質的な解決策について詳しく解説いたします。
なぜ、ドライヤーで乾かすと髪が横に広がってしまうのか?
そもそも、なぜドライヤーで乾かすと髪は横に広がってしまうのでしょうか。その原因の多くは、ドライヤーの「風の当て方」にあります。髪の毛の表面は、うろこ状のキューティクルで覆われています。髪の根元から毛先に向かう下方向から風を当ててしまうと、このキューティクルが逆立ち、一枚一枚がバラバラに開いてしまいます。これが、パサつきやまとまりのなさ、そして広がりの大きな原因となるのです。また、髪は濡れている状態から乾く瞬間に形が決まるため、生乾きのまま放置してしまうことも、髪が自由に広がってしまう原因となります。
広がりを抑えるための「ドライヤーの正しい使い方」
では、プロはどのようにして髪の広がりを抑えながら乾かしているのでしょうか。ご自宅でも実践できる、簡単な3つのステップをご紹介します。
ステップ1:まずはタオルドライで優しく水分を取る
ドライヤーをかける時間を短縮し、髪へのダメージを減らすためにも、まずはタオルドライで余分な水分をしっかりと取り除きましょう。この時、ゴシゴシと強く擦るのは厳禁です。頭皮を優しくマッサージするように拭き、髪の毛はタオルで挟んでポンポンと軽く叩くようにして、水分を吸収させてください。
ステップ2:根元から乾かす(風は必ず上から)
ここが最も重要なポイントです。ドライヤーの風は、必ず髪の流れに沿うように「上から下へ」当ててください。そして、片方の手で、広がりやすいサイドの髪を根元から軽く頭皮に押さえつけながら乾かします。こうすることで、髪の生え際の浮き癖を抑え、キューティクルを整えながら乾かすことができ、驚くほど髪がまとまりやすくなります。
ステップ3:8割乾いたら冷風で仕上げる
髪全体が8割ほど乾いたら、仕上げにドライヤーを冷風に切り替えて、髪全体に当ててみてください。温風で作った髪の形が、冷風によって冷却されることでしっかりと固定されます。さらに、開いていたキューティクルがキュッと引き締まるため、髪にツヤが出て、スタイルが長持ちする効果も期待できます。
しかし、ドライヤーだけでは限界があるという事実
正しいドライヤーの使い方をマスターすれば、髪の広がりはかなり改善されるはずです。しかし、それでもなお、根本的な解決には至らない場合があります。なぜなら、どんなに上手に乾かしても、広がってしまうようにカットされた髪の形そのものや、骨格、強い生え癖自体を変えることはできないからです。日々のスタイリングを本当に楽にするためには、その土台となる「ヘアカット」を見直すことが、何よりも重要になるのです。
鍵を握るのは、ドライヤーが楽になる髪を創る「誠実な理容師」
私たちプロフェッショナルの仕事とは、お客様に難しいドライヤーの技術を要求するヘアスタイルを創ることではありません。むしろ、「お客様がご自宅で、簡単なドライヤーだけでまとまる髪型」をカットによって創り上げることこそが、真の価値だと考えています。ここで重要になるのが、「誠実な理容師」の存在です。誠実な理容師は、カット技術はもちろんのこと、お客様が家に帰ってからのことも考え、その人に合ったドライヤーの乾かし方やスタイリング方法まで、丁寧にアドバイスをしてくれます。
まとめ
髪が横に広がるというお悩みに対して、ドライヤーの正しい使い方は、今日からでも実践できる非常に有効な対策です。しかし、その効果を最大限に引き出し、毎朝の格闘から解放されるためには、プロによる「広がりにくいカット」という土台が不可欠です。毎日のドライヤーの時間が、悩みとの戦いの時間から、楽にスタイルが決まる楽しい時間へと変わる。そんな毎日を手に入れてみませんか。あなたの髪質に合ったカットと、明日からできるドライヤーのコツ、その両方を、ぜひ私たちにお伝えさせてください。