【メンズヘアセット】もう崩れない!プロが教える、一日中スタイルを完璧にキープする方法
「朝、鏡の前で完璧に決めたはずのヘアスタイルが、会社や学校に着く頃にはもうぺちゃんこ…」
「湿気が多い日や、汗をかくと、一瞬で髪型が台無しになってしまう…」
そんな、ヘアセットが「崩れる」という悩みは、多くの男性が日々直面している、非常に切実な問題です。
湿気、汗、風、そして時間経過。私たちのヘアスタイルを崩そうとする敵は、常に周りに潜んでいます。
しかし、ご安心ください。
正しい知識と、いくつかの簡単な手順で「鉄壁のディフェンス」を築けば、その悩みは劇的に改善することが可能です。
今回は、あなたのヘアセットを一日中、完璧にキープするための全技術を、私たちプロの視点から徹底的に解説します。
なぜヘアセットは崩れるのか?まずは敵を知る
対策を立てる前に、まずはなぜ髪型が崩れてしまうのか、その根本的な原因を理解しておきましょう。
- 湿気と水分(最大の敵)
髪の毛は、乾いている時にその形を保っています(水素結合)。
しかし、空気中の湿気や、自分自身にかく汗の「水分」が髪に浸透すると、この結合が簡単に切れてしまい、髪が元の素直な状態(生まれつきのクセや、生えグセ)に戻ろうとしてしまいます。
これが、スタイルが崩れる最大の原因です。 - 重力と時間経過
どんなに軽く仕上げたつもりでも、髪自体の重さや、スタイリング剤の重みは、常に下方向にかかっています。
時間が経つにつれて、この重力に負けて、根元の立ち上がりなどが徐々に潰れてきてしまうのです。 - 皮脂と油分
頭皮から分泌される「皮脂」が、ワックスなどに含まれる「油分」と混ざり合うことで、スタイリング剤本来のセット力を低下させ、髪がベタついたり、重くなったりする原因となります。
崩れないヘアセットを創る「ゴールデンプロセス」
これらの敵に打ち勝つための、誰でも実践できる、完璧なスタイリング手順をご紹介します。
STEP1:完璧なドライが、防御力の9割を決める
スタイリング剤で固める前に、ドライヤーの段階で、いかに崩れない「土台」を作れるかが全てです。
髪の根元に少しでも水分が残っていると、そこが弱点となり、湿気を吸収して一気に崩壊します。
タオルドライの後、髪の根元から、指の腹で地肌を擦るようにして、100%完璧に乾かしきってください。
そして、温風で創り上げたシルエットを、最後にドライヤーの「冷風」を髪全体、特に根元に当てることで、強力に形状記憶させます。
STEP2:スタイリング剤は「汗・湿気に強い」ものを選ぶ
キープ力を重視するなら、スタイリング剤の選択は非常に重要です。
- おすすめ①
ジェル、グリース
水分を多く含み、乾くと髪の表面を強力にコーティングして固めるため、外部からの湿気の影響を受けにくいのが特徴です。 - おすすめ②
ハードワックス(特にクレイ・マット系)
油分が少なく、軽い仕上がりになるクレイ(泥)ワックスなどは、汗や皮脂と混ざりにくく、セット力を長時間維持しやすい傾向にあります。 - 避けるべきもの
ファイバー系やクリーム系のワックスは、油分が多く、重さで潰れやすかったり、汗で流れやすかったりするため、キープ力を最優先する場合には、あまり向いていません。
STEP3:付け方は「根元から」、そして量は「最小限」
崩れの原因となるのは、毛先ではなく「根元」です。
スタイリング剤は、毛先だけでなく、髪の内側、根元部分にしっかりと馴染ませることを意識してください。
ただし、つけすぎは、重さによる崩れや、皮脂と混ざってベタつく原因になります。
最小限の量で、最大の効果を発揮させるのが、プロの技です。
STEP4:最終兵器「ハードスプレー」による完璧なコーティング
最強のキープ力を求めるなら、ハードスプレーは必須のアイテムです。
完成したスタイルの、20cm〜30cmほど離れた位置から、髪の表面だけでなく、髪を持ち上げて、内側の根元部分にもスプレーを吹きかけましょう。
髪全体を、湿気から守る強力なバリアでコーティングするイメージです。
究極の解決策は「崩れにくい髪」にしてしまうこと
日々のスタイリングテクニックも非常に重要ですが、最も効果的で、ストレスのない解決策は、そもそも「ヘアスタイルそのものを、崩れにくい状態にデザインしてしまう」ことです。
そもそも崩れにくい「カット」
私たちプロの理容師は、お客様の髪が、時間が経っても、あるいは多少の汗や湿気でも、潰れたり、広がったりしないように、全てを計算してカットしています。
髪が重力で潰れないように、見えない内側の毛量を緻密に調整したり、あなたの生えグセを活かす、あるいは抑えるように毛流れを創ったり。
この「崩れないための設計図」こそが、プロのカットの真髄です。
最強の形状記憶「パーマ」
どんなに頑張ってセットしても、すぐに潰れてしまう軟毛や、元に戻ろうとする強情な直毛。
そんな、スタイリングだけでは解決が難しい髪質の悩みを、根本から解消するのが「パーマ」です。
パーマは、髪自体にカールや動きを記憶させる「形状記憶」技術です。
一度パーマをかけてしまえば、例え汗で濡れても、風に吹かれても、髪が乾けば、自然と元のスタイルに近づいてくれます。
これこそが、究極の「崩れないヘアセット」と言えるでしょう。
まとめ
毎日のヘアセットを「崩れない」ようにするためには、今回ご紹介した、正しいスタイリングのテクニックを実践することが、非常に有効です。
しかし、その日々の努力を最小限にし、最も効果的に、そして最もストレスなくスタイルをキープするための最強の方法は、あなたの髪質そのものを「崩れにくい状態」へとデザインする、プロの「カット」、そして時には「パーマ」に他なりません。
もう、夕方の鏡を見て、がっかりする必要はありません。
朝の完璧なスタイルが、夜まで続く感動を。
あなたのための「崩れないヘアセット」を、その土台から、私たちプロフェッショナルが創り上げます。