刈り上げの頼み方|この3つでOK!失敗しないオーダーの全技術
「どうせ上手く伝わらないから、いつもの『おまかせ』で…」
「仕上がりはイメージと少し違ったけど、まあいいか、と諦めてしまった」
ヘアサロンでのオーダー、つまり「頼み方」に関して、そんな経験はありませんか。
理想のヘアスタイル創りは、あなたと理容師との「共同作業」です。あなたが一人で、完璧な設計図を用意する必要は全くありません。
この記事では、口下手な方でも、初めてサロンに行く方でも、絶対に失敗しない、誰でもできる簡単な「頼み方」の全技術を解説します。
なぜ、あなたの「頼み方」は上手くいかないのか?
理想のイメージが伝わらないのは、決してあなたのせいではありません。
多くの場合、その原因は、以下の3つのような、プロにとっては当たり前の「情報」が、共有できていないだけなのです。
- オーダーが失敗する、よくある原因
- ① 専門用語が分からない
「フェード」や「ツーブロック」といった専門用語を知らないと、具体的なイメージを伝えにくい、と感じてしまう。 - ② イメージが、漠然としすぎている
「かっこよく」「すっきりと」といった、抽象的な言葉だけでは、人によって解釈が大きく異なってしまいます。 - ③ 自分の髪質や骨格を、客観的に理解していない
理想のスタイル写真があっても、ご自身の髪質や骨が良い形と違う場合、全く同じにはなりません。
- ① 専門用語が分からない
これらの問題は全て、プロの理容師が、その専門知識で解決してくれることなので、何も心配する必要はありません。
準備するのは3つだけ。口下手でも伝わる「魔法の頼み方」
サロンに行く前に、たった3つの「神器」を準備しておくだけで、あなたのオーダーの成功率は、劇的に向上します。
完璧な言葉は、必要ありません。
- これさえあれば大丈夫!オーダーの三種の神器
- 【神器①】
理想のスタイルの「写真」(1〜3枚)
最も強力で、最も確実なコミュニケーションツールです。スマートフォンの画面で見せるだけで、言葉では伝えきれない、全体の雰囲気や質感を、一瞬で共有できます。できれば、正面、横、後ろの写真があると完璧です。 - 【神器②】
自分の髪に関する「悩み」のリスト
「サイドが膨らんで、頭が大きく見える」「毎朝のセットに時間がかかる」「つむじが割れやすい」といった、あなたが普段感じている「悩み」こそ、プロが最も知りたい、貴重な情報です。 - 【神器③】
「こうはなりたくない」というNGイメージ
「どうなりたいか」を伝えるのが難しいなら、逆転の発想で「こうはなりたくない」を伝えましょう。「子どもっぽく見えるのは嫌だ」「ビジネスシーンで浮くような、やりすぎ感は避けたい」といったNGを伝えることで、プロは消去法であなたの理想に近づけてくれます。
- 【神器①】
さらに差がつく、プロが喜ぶ「プラスα」の伝え方
上記の3つだけでも十分ですが、さらに一歩進んで、以下の情報を伝えることができれば、プロは、より深くあなたのことを理解し、最高のスタイルを提案してくれます。
- プロとの信頼を深める、プラスαの情報
- あなたの「ライフスタイル」を伝える
「普段はスーツを着ることが多い」「休日はよく帽子を被る」「スポーツで汗をかくことが多い」といった、あなたの日常の情報を伝えましょう。プロは、そのシーンに合わせた、最適なスタイルを考えてくれます。 - スタイリングに「かけられる時間」を伝える
「朝は、5分以内でセットを終えたい」「休日は、少し時間をかけてスタイリングを楽しみたい」といった、スタイリングに対するあなたのスタンスを伝えることで、より再現性の高い髪型が手に入ります。 - 次回の「来店予定」を伝える
「出張が多くて、次は2ヶ月後くらいになります」など、おおよそのメンテナンス周期を伝えておくと、プロは「それなら、伸びてきても形が崩れにくいように切っておこう」と、未来のことまで計算してカットをしてくれます。
- あなたの「ライフスタイル」を伝える
なぜプロの理容師は、あなたの“言いたいこと”を理解できるのか
なぜ、プロの理容師は、あなたの漠然とした言葉や、たった一枚の写真から、驚くほど正確に、あなたの“なりたい自分”を読み取ることができるのでしょうか。
その答えは、プロが、カット技術だけでなく、あなたの頭の中にあるイメージを引き出す「カウンセリング」のプロフェッショナルでもあるからです。
プロは、あなたの言葉遣いや、見せてくれた写真の雰囲気から、あなたが本当に求めているものを探り当てる、巧みな「質問力」を持っています。
そして、あなたの骨格や髪質を瞬時に見抜き、理想のイメージを、あなたの素材で実現可能な、最も美しい形へと「翻訳」してくれるのです。
あなたに必要なのは、完璧な説明ではなく、プロとの「対話」を楽しむ気持ちだけなのです。
「おまかせ」から卒業し、理想の自分を手に入れる
正しい「頼み方」を知ること。
それは、自分の理想を主張し、それを手に入れるための、社会人としても非常に重要な、自己表現のスキルです。
もう、意志のない「おまかせ」や、諦めの「こんな感じで」から、卒業しませんか。
ぜひ一度、あなたの“なりたい自分”を、最高の技術と対話力で受け止めてくれるプロの理容師に、ぶつけてみてはいかがでしょうか。