刈り上げたもみあげをきれいに伸ばす方法。挫折しないためのプロの技
シャープな刈り上げスタイルも魅力的ですが、気分を変えて、もう少しナチュラルで長さのあるスタイルに挑戦したい。そんな風に、刈り上げたもみあげを「伸ばす」ことを考え始めた男性もいるのではないでしょうか。
しかし、いざ伸ばし始めると、中途半端な長さで横に広がってしまったり、上の髪と馴染まず不自然な段差ができたりと、まとまりがつかない状態が続きます。この、挫折しがちな「魔の期間」をどう乗り越えるかが、もみあげをきれいに伸ばすための最大の鍵となります。
実は、この伸ばしかけの期間こそ、プロの技術が最も活きる場面です。この記事では、ストレスなく、そしておしゃれに、もみあげを伸ばしていくための秘訣を詳しく解説します。
なぜ、もみあげを伸ばすのは難しいのか?挫折の3大理由
多くの方が、もみあげを伸ばす過程で挫折してしまうのには、いくつかの明確な理由があります。
- 理由1:中途半端な長さで横に広がってしまう
短く刈られていた毛は、一定の長さになるまで重力の影響を受けにくく、真横に張り出すように伸びていきます。これが、頭が大きく見えたり、シルエットが崩れたりする原因です。 - 理由2:清潔感が失われやすい
まだらな伸び方や、まとまりのない毛先が、まるで手入れを怠っているかのような、だらしなく不潔な印象を与えてしまうことがあります。 - 理由3:上の髪との繋がりが不自然になる
刈り上げていた部分と、その上に被さっていた長い髪との間にくっきりとした段差ができてしまい、ヘアスタイルとしての一体感が失われてしまいます。
【伸ばしかけでも快適】セルフでできる応急処置
次のサロンまでの間、どうしても気になる場合の応急処置です。
- スタイリング剤で流れを作る、または抑える
少しセット力のあるワックスやジェル、グリースなどを使い、横に広がる毛をタイトに抑え込んだり、あえて毛先に動きをつけて全体の髪と馴染ませたりします。 - 最低限の輪郭処理で清潔感をキープ
長さには一切手を加えず、もみあげの先端の形や、耳周りに生えてくる産毛だけをシェーバーで優しく整えましょう。輪郭を整えるだけで、だらしない印象はかなり軽減されます。
「伸ばしたい」時こそサロンに行くべき。プロに頼むべきこととは?
ただ放置して伸ばすのと、プロの手を借りながら伸ばすのとでは、仕上がりの美しさと過程の快適さが全く違います。サロンでは、以下のようにオーダーしてみましょう。
- オーダーの際の魔法の言葉
最も重要なのは、あなたの目標を明確に伝えることです。「これから、もみあげを伸ばしていきたいので、それに合わせて全体のバランスを整えてください」と、はっきりと伝えましょう。 - プロができること1:「繋がり」をデザインするカット
プロの理容師は、あなたが伸ばしているもみあげと、その上の長い髪との間の不自然な段差を解消するため、間の髪をカットしたり、絶妙な毛量調整を施したりして、滑らかに繋がる「つなぎのデザイン」を作ってくれます。 - プロができること2:パーマによるスタイリング補助
横への広がりが特に気になる方には、伸ばしている部分にだけ、馴染みを良くするための「ポイントパーマ」をかけるという選択肢もあります。これにより、日々のスタイリングが劇的に楽になります。 - プロができること3:ゴールまでの計画立案
優れた理容師は、「あと数ヶ月で理想の長さになりますね」「次回はここの重さを取って、こちらに繋げましょう」というように、ゴールまでの道のりをあなたと共有し、モチベーションを維持する手助けをしてくれます。
なぜプロの理容師は「伸ばす過程」まで美しくデザインできるのか?
プロの仕事は、その日一日のかっこよさを作るだけではありません。
- 完成形から逆算するデザイン力
プロは、あなたが目指す最終的なスタイルから逆算し、そこに至るまでの数ヶ月間の髪の伸び方や動きを予測して、今のカットを施しています。 - シェービングによる清潔感の維持
理容室ならではの「シェービング」は、伸ばしている過程で特にその真価を発揮します。長さは変えずに、もみあげの輪郭や産毛をカミソリで処理することで、伸ばしかけの期間も常に清潔感をキープすることができるのです。これは、美容院にはない大きなメリットです。
まとめ
刈り上げたもみあげを伸ばす過程は、確かに忍耐が必要な「魔の期間」かもしれません。しかし、正しい手入れと計画があれば、その期間すらもおしゃれなスタイルの一部として楽しむことが可能です。
セルフケアでの対処も有効ですが、伸ばしかけの不自然な段差を解消し、ストレスなく、そして最も美しい形で目標を達成するためには、プロの理容師による計画的なカットとサポートが不可欠です。
「伸ばしたい」というあなたの意志を、最高の形でサポートするのが、私たちプロの仕事です。ただ我慢して放置するのではなく、「デザインしながらきれいに伸ばす」という新しい選択肢を、ぜひ私たちと一緒に体験してみませんか。